―いねむり どくしょ―

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伏 贋作・里見八犬伝 (桜庭一樹)
JUGEMテーマ:読書
 2012年10月20日公開映画「伏 鉄砲娘の捕物帳」、原作小説。
漁師の少女・浜路は兄の誘いで江戸に移り住む。当時、江戸には「伏」と呼ばれる者たちが跳梁跋扈していた。「伏」とは、姿かたちは人間なのだが、体に犬の血が流れる者たちだ。
浜路と兄は伏を狩る賞金稼ぎとして、夜な夜な江戸中を駈け回る。
人間と伏、狩るものと狩られるもの、光と影の因果の物語。


作者の最近の作風とはガラリと違う、ライトノベルのレーベルで出していた頃のような文体に驚きました。
軽くてわかりやすくて作品に合っているけれど、あっさりしていて深みがないし、ちょっと薄っぺらい文体です。
作品そのものもエンターテインメントに徹している感じで、なるほどこれならば映画として楽しめるだろうなと思わせる内容でした。
江戸が舞台ですが、どこまでも現代的というか、登場人物の口調も町並みの描写もとても現代的です。

贋作・里見八犬伝と銘打ってはいますが、内容は全く違うしどこまでもライトなので、恐らく原作の南総里見八犬伝ファンは驚くのではと思います。
登場人物の名前や設定の一部を借りて、全然違うテイストの作品に仕上げている感じです。
そういう意味では、原作が好きな方にはおススメしづらい小説です。
逆に割り切って読める方や原作を知らない方なら、エンターテインメントとして楽しめると思います。


捕物劇のドタバタも面白いのですが、それよりも登場人物同士の因と果をめぐるやり取りも読みごたえがありました。殊に、ちっちゃな漁師の浜路と信乃の淡い感情のすれ違いや、伏たちが安房の森に旅をするくだりはなかなか味があります。
それから個人的に好きなのは、滝沢冥土です。滝沢馬琴の息子として、父の書く「南総里見八犬伝」の贋作小説を夜な夜な書き綴り、また浜路らをこっそり尾行しては捕物劇を瓦版にして売りさばく。面白い設定です。
滝沢馬琴が原作小説を書き、それを下敷きに冥土が贋作を書き、さらに作者の桜庭一樹が物語世界の外側から大きな贋作小説としてまとめている。三重構造になっているというのがまた面白い設定です。
ですが、設定もテーマもいいのに、全体として長さはあるのに軽いまとめ方をしているので、せっかくの因と果という大きなテーマが薄くなってしまっていて、少し勿体ないと思いました。
もっとキャラクターを掘り下げてもよかったのではないでしょうか。
一冊で終わらせずにシリーズ化してもよいくらいの設定なのに、本当に勿体ないです。


気楽に読めるので、原作を知らない方はこの作品をきっかけに、ぜひ曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』も読んでみてもいいのでは。
映画版と小説版を比べるのもまた楽しそうです(何やら設定が違うようですし)。
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粋な提案 | 2012/11/20 5:40 PM
 

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