―いねむり どくしょ―

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1Q84 BOOK1 (村上春樹)
村上 春樹
新潮社
(2009-05-29)

JUGEMテーマ:読書
 画像とリンク先のamazonは単行本ですが、文庫版で読みました。
上下巻(BOOK1 前編と後編)まとめて感想を書きます。


ネタバレにならないようにあらすじを書くのがとても難しいのですが、
主人公の青豆と天吾は29歳と30歳。
青豆はマーシャル・アーツのインストラクター、天吾は予備校教師、兼、作家のたまごです。
ふたりはそれぞれの立場と信念に基づいて生活を送っているのだけれど、ある日を境に少しずつその日常が変容していきます。
変容したのは自己の内部世界?それとも外部世界(パラレル・ワールド)?

ひとつの世界、ひとつの物語をふたりの視点から描いた小説ですが、
このBOOK1の時点ではふたりはまだ出会っていないし、ふたりが遭遇する出来事も表向きはまだ全く別のものごとのように見えます。
BOOK2以降、いよいよこの変容世界の成り立ちが少しずつ見えてきて、物語が加速しはじめる――といいなぁ、というところです(まだ読んでいないので願望ですが)。



さすがの文章力で、冒頭1ページ目から吸いこまれるようにのめりこみ、あっという間に読み終えてしまいました。
読者に、ここらでいったん他のことをするか、と思わせるような隙を感じさせない小説でした。
文章にも場面にも無駄がなく、全てが必然で、計算されていて、でもとても自然。
さすがです。


今回の作品は、『ノルウェイの森』のような恋愛を主体としたものというより、『ねじまき鳥クロニクル』のような、ひとつの事件を深く深く掘り下げていくタイプの小説に近いのではないでしょうか。

いつも登場する女性のタイプがワンパターン(内向的で内省的)で、正直なところ飽きていた部分があったのですが、
青豆はいつになく活動的で、しかもビッチとかあばずれとか呼ばれるような部類の女性で、新鮮でした。
天吾もまたちょっと性に関しては緩いタイプの男性で、人妻と不倫関係にあります。
ただ彼はどちらかというと今までの村上作品の登場人物に近いかもしれません。母親の幻想を追いながら達してしまう場面などに、『ノルウェイの森』から連綿と続く男性主人公像に似たものを感じました。

このふたりの特性もあって、文中には性描写も多く、賛否両論あるようです。
私はこの作品に関してはそういった描写も不可欠なのでは、と思います。
人には誰でも、社会的な表向きの顔と、一人になった時に見せるような裏の顔との二面性があります。性趣向は裏の顔の最たるものの一つです。
社会の持つ、表の顔と裏の顔。会社の持つ、表と裏。そして個人の持つ表裏。
多面世界というこの作品のテーマを考えると、表と裏の両方を描くという意味で性描写は必然だし、青豆と天吾の性的な開放性は作品に合っていると感じました。
まあ、それはそれとしても、正しいことしか認められない!自分には表の顔しかない!というような価値観の方にはちょっと厳しい小説かもしれません。


ジョージ・オーウェルの書いた近未来小説『1984』。
ヤナーチェックの交響曲『シンフォニエッタ』冒頭部分。
そしてできればディッケンズの小説群。
今回の作品を彩るのはそんな小説・クラッシックたちです。こちらも一緒に味わって楽しもうと思います。

BOOK2で青豆と天吾がどんな風に邂逅するのか、わくわくしています。
作品の内容的な感想については、BOOK3を読み終えてからいずれ。
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