―いねむり どくしょ―

毎日読んだ本の紹介と感想。気に入った本には★、とても気に入った本には★★をつけています。コメント・トラバはお気軽にどうぞ。
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★ゲームウォーズ 上・下 (アーネスト・クライン)
JUGEMテーマ:読書

時は2041年。全世界に巨大なネットシステム<オアシス>が張りめぐらされ、学校も仕事もあらゆることがネット上の<オアシス>の世界の中で完結するようになった近未来の地球で、ある日、<オアシス>開発者のジェームズ・ハリデーが死去したというニュースが流れるところから物語は始まる。
ハリデーは自身の開発した<オアシス>内に3つのイースターエッグを隠した。それを一番最初に見つけた者に、遺産の全てを譲るというのだ。
主人公のウェイド・ワッツはアメリカの小さな街に暮らす青年。成績も顔も並みで、両親はすでに亡くなり、叔母には邪険にされ、現実でも<オアシス>の中でも貧しくてパッとしない。
けれど彼には人とは違うところが一つだけあった。<オアシス>とハリデーのことを敬愛し、ハリデーのイースターエッグ探し(エッグ・ハント)に並々ならぬ情熱を注いでいたのだ。
彼のエッグ・ハントが成功する日は来るのか?――という物語。


今年「ピクセル」という映画が公開されたが、本作の雰囲気やメインターゲットになるだろう読者層は、「ピクセル」に非常に近い。
つまり1980年代に青春を過ごし、それもいわゆるリア充ではなく、オタクとしてゲーセンのインベーダーゲームや初期のアタリ製などのゲーム、映画、日本のアニメなどに熱中していた人たちに、本作は非常に刺さると思う。
ハリデーも、そして作者のアーネスト・クラインもまさにこの80年代を愛してやまない男で、作中いたるところ(エッグ・ハントにかかわる重要な場面からちょっとした日常のエピソードまで)に当時の映画の台詞やゲームの名場面が散りばめられ、作者と同世代の人ならニヤニヤが止まらないのでは。
でも決してその世代でなければ、ネタがわからなければつまらないという類の内輪向け小説ではない(そうでなければアメリカでこんなに売れて、映画化まで決定したわけがない)。
私は作者より下の世代で知らないネタが殆どだったけれど、ストーリーは問題なく楽しめたし、むしろ作者やハリデーや主人公の熱狂的なまでの80年代愛は心地いいくらいだった。

何より、仮想世界<オアシス>と現実との間で悩む物語は、SAO(『ソード・アート・オンライン』)などにとても近いものがあり、それだけで大変な親近感だった。
ネットゲームとかやる人なら主人公の気持ちはとても共感できるはず。

ストーリー展開はありきたりで、最後の結末も「こんなに引っ張っておいて結局それかよ!」という感じの作者の主張のようなものが入っていたが、この本の楽しみはそもそも結末を予想することではなく、その過程に一喜一憂したり共感しまくったりすることなのだと思う。
SFの括りに入る近未来モノだが、目新しいところは特にないので、普段あまりSFを読まない人でも戸惑わずにスッと入っていけるはず。ただネットとかゲームとか全く好きじゃない人には厳しいかも。
アメリカ版SAOというか、そんな感じの小説でした。
★ハリー・ポッターと謎のプリンス (J.K.ローリング)
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)


ハリポタシリーズ第6巻!
予約して購入したんですけど、緑色の袋がついてましたー。


いつものように夏休みの場面からはじまり、ホグワーツで1年を過ごすハリーたち。
死喰い人の面々が方々に出没するようになり、魔法界は日々の生活に緊張を強いられます。
不安に満ちた毎日の中、ホグワーツも安全な魔法の城というわけにはいかなくなって・・・また事件が起きるわけです。



今までよりもハリーたち主人公が大人になっていて、そのためか心理描写がいつもとちょっと違う感じでした。
自分の年代に近づいてきたせいか、他の巻よりもハリーに親近感を抱きました。


下巻の最後の方は、徹夜で読みました。
最後まで読んで納得はしたけれど、でもやっぱり悲しいな……。
ネタばれせずに伝えるのが難しいです。


物語の途中で、新しい謎がまた提示されました。
ハリー、ロン、ハーマイオニーにとっては、人生の転機となるかもしれませんね。
次の巻が予定なら最終巻なわけですが、今までで一番展開が急で面白いものになりそうです。

友情っていいなと思います。
それに比べてヴォルデモードの人生が何と哀しいことか……。
ハリーが最後に下した決断も、悲しくて寂しくて、私なら違う方法を取ったと思うけれど、応援したいです。

まとまりのない文章だけれど、こんな感じ。




∽―――――∽
◆ハリー・ポッターと謎のプリンス
◆J.K.ローリング/著 松岡 佑子/訳
◆静山社
★★ヒストリアン (エリザベス・コストヴァ)
ヒストリアン・II
ヒストリアン・II


『ヒストリアン』第2巻。
2巻なので、紹介ではなく感想をメインで書きますね。


物語はいよいよ佳境にさしかかり、竜の挿絵の本、ロッシ教授の居場所、ヘレンのその後などなど、すべての謎が綺麗に解かれます。
ドラキュラの墓の場所は? そこに隠された歴史の秘密とは?

――そして、この本に登場するヒストリアン(歴史家)は全部で何人でしょうか?



1巻よりも断然面白かったです。
読み終えて、打ちのめされました。この感覚は久しぶりでした。

2つ星(このブログでの最高評価)をつけた理由を。

中世ヨーロッパと1930年代、1950年代、そして1970年代と、物語に年代という縦の流れがあります。
それだけなら他の小説にもよく見られるのですが、この本が他と違うのは、そこに横の流れが加わっている点です。
横の流れというのは、舞台となる地域が多方面に渡っているという意味です。具体的にはイギリス、トルコ、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、アメリカなど広範囲で、しかも何度も各地域を横断することで物語が進んでいいきます。

歴史というのはひとつの国・地域だけでは簡潔できないもの。
横のつながりを持たせたというのは、それゆえ歴史小説として大切なポイントだと思うのです。


その他、伏線の華麗な回収具合に感心したり、最後の場面には驚いたけれど思ったよりもあっけなかったとか、色々思うところがありました。



それと個人的な話になりますが、2つ星にしたのは私が登場人物たちと同じく中世の歴史を研究しているから、というのも理由のひとつです。
彼らはヨーロッパ史、私は中国史と地域は違うのですが、読み終えてみて、ヨーロッパ史研究も面白そうだなぁと初めて感じました。今までどうして興味を持てずにいたんだろう?

今はまだしがない一学生ですが、いつか私にもこんな風にたくみに歴史を語り伝えることができるようになるんだろうか。
そんなことを考え込んでしまいました。
文献史学・人類学・民俗学・考古学と様々な研究方法が見事に融合されていて、さらに上にも書いたように地域や年代を飛び越えたダイナミックな描き方が成されていて。
歴史家とはかくあるべき、みたいなものを教えられた気がします。

そういった意味で、この本は私にとっての教科書だと思いました。
で、2つ星をつけたわけです。


とはいっても、純粋に内容だけ見ても1.8星ぐらいをつけたい素晴らしい物語でした。
とてもとてもオススメです。





∽―――――∽
◆ヒストリアン
◆エリザベス・コストヴァ/著 高瀬素子/訳
◆NHK出版 2006年
ヒストリアン (エリザベス・コストヴァ)
ヒストリアン・I
ヒストリアン・I
エリザベス・コストヴァ, 高瀬 素子


全2巻の歴史ミステリー。
公式サイトは→こちら
冷戦時代のアメリカからヨーロッパ辺りを舞台としたお話なのだけれど、吸血鬼やら竜やらファンタジーテイストな内容なので、カテゴリーは「ファンタジー」に分類しました。

オランダの16歳の少女が父の書斎で見つけた一冊の本。それは真ん中のページに竜の絵が描かれただけの、他のページは白紙の本でした。
本のことを父に尋ねると、父は自分の過去について語り始めます。
竜の本を残して突然いなくなってしまった指導教授のこと、彼を追いかけて旅に出たこと。
そしてある日突然父も少女の前から姿を消してしまいます。
父を追いかけて旅に出た少女。彼女は竜の本と父の過去の秘密を解き明かせるのか――といったお話。



帯には「歴史ミステリー」とありますが、一般的なミステリーではありません。
少女や父の周りで次々に人が死んだり襲われたりしますが、犯人はほぼわかっているのに、今のところ捕まえられません。おまけにその犯人さえも普通の人間ではないようで、ちょっと変わった存在です。
したがって、トリックやら犯人当てやらを期待するミステリーファンは当てが外れるかも。
歴史ファンタジーとしてはとても楽しめました。


キャラクターの登場の仕方など、ちょっとご都合主義的だなと思う場面も何箇所かありました。が、もしかして何かの伏線なのかな?
2巻を読んで全ての謎を早く解いてしまいたいです。

ドラキュラ伯爵は本当に吸血鬼なのか?今も生きているのか?
それにしてもニンニクや十字架が有効だなんて、ちょっと古めかしい感じがして笑ってしまいました。十字架を見ないように新聞紙で顔を隠すとか、日の光を避けようとして腕で顔を覆うとか、なんだか可愛らしい動作だなぁ。


それから、登場人物がことごとく「合理主義者」なのには驚きました。
キリスト教徒でもイスラム教徒でもなく、無神論者。
作者は彼らのことを「合理主義者」であると書いているのだけど、本当にそうなんでしょうか? だとしたら日本人なんて大半は合理主義者だと思うのだけれど、実際そんなことはない気が……。
これは作者独自の言い方ではなく、ひょっとして冷戦時代以降のヨーロッパの風潮なんでしょうか?
その辺りの事情には疎いのでよくわかりませんでしたが、少し気になりました。



早く2巻を読みます!





∽―――――∽
◆ヒストリアン
◆エリザベス・コストヴァ/作  高瀬 素子/訳
◆NHK出版
★星の王子さま(サンテグジュペリ)
星の王子さま
星の王子さま


星の王子さま、新訳。
文庫版は400円ぐらいで買えるのですが、少し余裕があるなら、装丁の素敵なこちらがオススメ。
プレゼントにもぴったりです。


訳に関して。
新訳は4種類出ていて、私はこの役者さんの版(と旧訳)しか読んでいませんが。
とにかく素敵。
平易で読みやすくて、なのにもとの文章をちっとも損ねていない(原文を読んだわけではありませんが)。
時代にマッチしたとてもいい訳だと思います。
そういう意味で、初めて村上春樹を読んだ時とよく似た気分になりました。


絵も、ほとんど全見開きページごとに入っていて。
オールカラーですよ!!絵本みたい。
実は、国によって、版元によって、少しずつ絵の色彩が異なるのですが。
今回のものもいい色遣いで、一目で気に入りました。



読みながら、箱根にある「星の王子さまミュージアム」に行った時のことを思い出しました。
特に、そこにまとめられていた筆者の生い立ちのことを。
飛行機乗りだった筆者の視点が、この物語にうまく生かされていて。
中国とアリゾナを見分けられるとか、王子さまが夕日が好きなこととか。
筆者も主人公も王子さまも、みんな飛行機乗りで、宇宙を夢見てる。そんな気がしました。


幼い頃から、何回読んでも読むたびに新しい本のように思います。
本の中には「子どもにしかわからないこと」がたくさん書いてあるけれど、
幼い時分には何が書いてあるのかさっぱりで、
むしろ歳を重ねるごとに、ひとつひとつの言葉が胸に響くようになりました。
だから、全ての子どもだったことのある大人に読んでほしい物語です。

きっといつか私に子どもが生まれたら、その子にこの本を読み聞かせるのだろうと思います。
たぶんこの訳で。さらなる新訳が出ていなければ、の話ですが。





∽―――――∽
◆星の王子さま
◆サンテグジュペリ/著 池澤 夏樹/訳
◆集英社
★アブダラと空飛ぶ絨毯 (ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉
アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉
ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 西村 醇子


『魔法使いハウルと火の悪魔』の続編、というか姉妹編です。
とはいってもハウルたちはちょい役程度で。
主人公もヒロインも国も全く別のお話。


正直、『ハウル』より断然面白かったです。
たしかに旅物語ですし、映画には向かないのかもしれませんが……。



アラビアン・ナイトを彷彿とさせるような物語。
主人公のアブダラはバザールのじゅうたん商人。夢見がちな青年で、いつも店の番をしながら白昼夢を見ています。
で、ある日彼のもとに、空飛ぶじゅうたんを売りつける男が現れるのですが。
このじゅうたん、ちょっと曲者で、誰かが上で眠っているときにしか空を飛ばないのです。
夢見がちなアブダラは、さてじゅうたんに乗ってどこに行くのか……。
というお話。



アブダラの台詞回しが素敵です。
アブダラの故郷では、何事も回りくどくお世辞をたっぷり使って会話する、という風習があって。
まさに歯の浮くような言葉のオンパレード。
後半では、他国の言い回しとの比較なんかもあって、面白い面白い。

それから、じゅうたんだけでなく、「アラジンと魔法のランプ」のランプならぬ、魔法の瓶も登場します。
じゅうたんといい瓶といい、ひと癖もふた癖もあるキャラクターで。
主人公も決して英雄系ではないし(ヒロインは典型的なよくできる女の子ですが)。
このへん、作者のポリシーなんでしょうか?



さて、どうして『ハウル』より面白いと感じたかというと。

まず、キャラ設定にもシナリオにも、無理・無駄がないから。
全てが原因と結果、因果応報のカラクリに基づいていて、隙がないのです。

それから、冒険モノでありスケールが大きいから。
『ハウル』はどちらかというと、身内のドタバタが発展して世界を救う、みたいなお話でしたが、こちらははじめから国の枠を超えて物語が進行するので。
その舞台設定の大きさが魅力的なのだと思います。



そんなわけで、是非ともオススメの1冊です。





∽―――――∽
◆アブダラと空飛ぶ絨毯
◆ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作  西村 醇子/訳
◆徳間書店
(2004.09.25)
魔法使いハウルと火の悪魔 (ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 西村 醇子


映画版「ハウルの動く城」の原作。


いやぁ! 実に爽快でした。
ファンタジーの中では短いほうだと思うのですが。充分濃かったです。

主人公のソフィーは18歳の女の子。3人姉妹の長女で、とても快活な子。
ところがある日、魔女に魔法をかけられて90歳のおばあさんに姿を変えられてしまいます。
家を出たソフィーは、魔法使いのハウルのもとを訪ねるのですが――というお話。



いやはや、3姉妹の活躍ぶりも爽快でしたが、何と言ってもやはりハウル!
自信過剰だし我が侭だしお風呂長いし、とにかく欠点だらけなのですが、そこが良いのです。
特に後半では、魔法を使う場面がたくさん出てきて、見ものでした。

それからカルシファーも素敵です。
カルシファーは火の悪魔なのですが、悪魔のわりに性格良いのです。
自分のことを「おいら」って言うとことか、個人的にはツボでした。


ハウルの住む魔法の城も独創的で。
景色の描写も要所要所にきちんとされていて、それらがまた幻想的なのですよ。
私もあんなところに住んでみたいです……。



動きの多いストーリーや風景などなど、映画向きのお話だと思いました。
映画版との比較も楽しみです。

なお、この本を買う場合は、2巻セットでのお買い求めをオススメします。
姉妹編にあたる本が出ていまして、それがものすごく面白かったので。
セットで是非♪ 箱入りで売ってます。





∽―――――∽
◆魔法使いハウルと火の悪魔 ハウルの動く城1
◆ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作  西村 醇子/訳
◆徳間書店
(2004.09.24)
ナイトメア〜・ビフォア・クリスマス (橘高弓枝)
デジタル・リマスター版が2004年10月に公開されました、ディズニーファンタジーの小説版。
余談ですが、ハロウィンからクリスマスまでの期間、TDLのホーンテッドマンションはこの映画の特別仕様になってて、とっても素敵なんですよ〜。



さてさて、主役はジャック・スケリントン。名前からわかるようにスケルトン(骸骨)です。
ハロウィン祭りを司っているハロウィンタウン。この街の英雄・ジャックは、ある日クリスマスを司るクリスマス・タウンを見つけ、街の幸せムードが気に入ります。
そこでハロウィン風のクリスマスをやろう、と計画するのですが――というお話。



落ち着くべきところに落ち着いた、という感じがしました。
ジャックを助けに向かうヒロインのサリーはつぎはぎだらけの人形で、ちょっと不気味です。
おまけに、自分で体の糸をぬいたりするのでさらに不気味でした。
でも、ひたむきでまっすぐで勇気ある彼女はかっこ良いです。ハロウィン・タウンは恐怖や驚きを好む住人ばかりなのに、サリーは皆とはちょっと違っていて。
ジャックともども素敵〜。


小説の文体や書き方などは、映画の小説版によくある感じで、はっきり言ってあまり上手くないのですが。
個性的なキャラクターたちの行動とか、ある意味王道なシナリオには、読み終わってからもにっこりしてしまいました。
映画と一緒に楽しみたいです。





∽―――――∽
◆ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
◆橘高 弓枝
◆偕成社
(2004.09.23)
★ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 上・下 (J.K.ローリング)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻
J. K. ローリング, J. K. Rowling, 松岡 佑子

ハリポタシリーズ第5巻。
巻を重ねるごとに厚さが増していって、今回のこの本は今までで一番の長さに。
その分、一番面白かった〜!


ネタばれ微量であらすじを書くと。
いつものようにハリーが最悪な夏休みを迎えるところから、物語は始まります。
けれど、いつものようにはロンとハーマイオニーからの手紙が……来ないのです。
さらに、夏休みの大ピンチを乗り切ったハリーが新学期に出会ったのは、「闇の魔術に対する防衛術」の新任教授、アンブリッジでした。
アンブリッジはあからさまなえこひいきと意地悪をするだけでなく、終いにはホグワーツ校を大混乱に陥れます。
そこでハリーたちは対抗手段を講ずるのですが――という話。



15歳になったハリーの成長ぶりが目につきます。
やたらとかんしゃくをおこすようになったり、でも四巻から続くチョウとのこととなると、まるで子どもだったり……。
まだまだハーマイオニーのほうが大人ですね。

ネビルやジニーにも驚きましたよ。どんどん大人になっていく感じで。
ハリーとの関係も変わりつつあったりして。今後が楽しみ。

それに、フレッドとジョージ!
もう、この二人最高です。大爆笑です。一家に一コンビほしいです。
おまけに、いつものいたずらや悪ふざけの中に、彼らなりの信念・信条みたいなものが見えて。
ちょっと切なくなりました〜。


それから、ハリーたち一味ももちろん大活躍するのですが、ハリーの父親世代たち、つまり、シリウスやルーピンたちの活躍も見逃せません。
スネイプ先生には今回もやられました。巻を重ねるたびにどんどん素敵になっていくんですもの。
マッド・アイ・ムーディも素敵に不気味で格好良いです。
あとは何といってもシリウス! ああもう、シリウス!!
もだえましたよ、色んな意味で。もー! もー!!



そんな具合で、なんか感想になってない気もしますが。
いつもの勧善懲悪か、なんて思いながら読んでた私はばかでした。
下巻には本当にやられましたよ。
うーん、もうぐったり。オススメです。





∽―――――∽
◆ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 上・下
◆J.K.ローリング
◆静山社
(2004.09.09)
ピーター・パン (ジェームズ・バリ)
ピーターパン2連続紹介(笑)
こちらは、ピータ−パンが生まれたときのお話で、前回紹介したウェンディたちとの冒険譚よりずっと短いです。
文庫なのですが、本の厚みだけでいうなら短編かな?



デイヴィッドという人間の赤ちゃんの乳母が、ピーターパンがどうやって山羊を手に入れたかについて語る、という形式。

物語によれば、子どもは生まれる前、みんな鳥だったそうで。
人間として生まれたものの、生まれてすぐに窓から逃げ出したピーターは、人間にも鳥にもなれないあいのこ。鳥の長老に生きていく術を教えてもらいながらケンジントン公園で暮らし始めます。
で、すったもんだの大冒険の末に山羊を手に入れるわけです。その途中経過が楽しくて素敵。



人間の子どもたちのほか、妖精や草木や小鳥もたくさん登場して、一見可愛らしく美しいお話に見えます。
けれど、ピーターの生い立ちとか遊び方とか、悲しい話がうまい具合にブレンドされていて。
文章中に「哀れんではいけません」とありましたが、でも私はピーターのことをちょっと可哀想に思ってしまいました。
ピーターがお母さんに会いに行く場面とか、人間の子どもの遊び方を真似るところとか。
ところが「可哀想に…」と涙ぐもうとする直前にちょうどまた愉快な場面に切り替わるわけです。
この切り替わりのタイミングが絶妙でたまりませんでした。


ピーターパンの違う一面を見た思いです。
やっぱりこの作者さんの書く人間像って深いなあ。





∽―――――∽
◆ピーター・パン
◆ジェームズ・バリ/著  本多 顕彰/訳
◆新潮文庫
(2004.05.30)

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